イベント
目的・概要
中性子ビームなどの量子ビームを利用した物質科学・材料科学・生命科学・原子核物理学・素粒子物理学・産業利用・がん治療・薬学利用などが行われています。この中で、中性子放射化・ガンマ線スペクトロメトリーによる元素分析実験は、宇宙探査機が小惑星から持ち帰った砂岩や、古文化財といった、貴重なサンプルの非破壊元素分析に用いられます。
本実習では、中性子ビームを利用した材料研究・食品研究・文化財研究・耐宇宙線半導体研究など幅広い学術研究・産学連携研究・国際共同研究をオンデマンドに実施している、北海道大学大学院工学研究院の電子線形加速器駆動パルス中性子実験施設「HUNS」を利用して、中性子放射化・ガンマ線スペクトロメトリーによる元素分析実験を経験してもらいます。ごく基本的な内容であり、初学者も安心して受講可能なプログラムを組んでいます。一方、初学者以外にも貴重な経験ができるよう、普段と異なる環境と人に囲まれて、放射線実習はもちろん、スペクトル解析、受講生の自由な発想に基づいた追加実験、プレゼンテーション等が経験できるようなプログラムとしています。
日時
2023年8月28日(月)~9月1日(金)
場所
北海道大学 大学院工学研究院
瞬間強力パルス状放射線発生装置研究室(北大LINAC)
〒060-8628 北海道札幌市北区北13条西8丁目
実習計画
- 放射線施設の教育訓練
- 北海道大学電子線形加速器・中性子実験施設の紹介と見学
- 量子ビーム/中性子科学概論
- 加速器・中性子ビーム源・中性子ビーム工学概論
- 中性子放射化分析概論
- 北大電子線形加速器駆動中性子源「HUNS」を利用した中性子放射化実験
- NaIシンチレーター式ガンマ線スペクトロメーターによるガンマ線エネルギースペクトル測定
- スペクトロメーターのエネルギー校正実験
- スペクトロメーターのエネルギー分解能評価実験
- ガンマ線バックグラウンド
- 中性子放射化試料からのガンマ線のスペクトル測定
- 元素・核種の同定・定量
- 試料照射位置における中性子束の推定
- 受講生の自由な発想に基づいた実験の提案と実施
- 小グループでのプレゼンテーション(テーマ設定、追加実験、調査、発表準備、講師・TAによる議論を含む)
事前学習や所持してくるべきもの
- 事前学習については、放射線業務従事者登録されている方は特に必要ありません。
- 所持してくるべきものとして、外来放射線業務従事者登録申請書とガラスバッジ等の個人線量計を必須とします。外来放射線業務従事者登録申請とガラスバッジ等個人線量計の持参についての詳細は、北大LINACのホームページの「実験申込」のページをご覧ください。
募集定員・注意事項
10名程度
※高専生、大学生、大学院生には、旅費を支給します。
※社会人の方も応募できますが、その場合、旅費は支給できません。
※所属組織で放射線業務従事者登録している必要があります。また、北海道大学に対し外来放射線業務従事者登録申請を行っていただきます。ガラスバッジなどの個人線量計をご持参ください。
※実験ですので、実験中の半ズボンやスカートなど、素足が出る衣服の着用は推奨しません。
募集期間
2023年7月31日(月)締切
【予算定員に達したため北大生以外締切】
※定員に到達次第締め切りとなります。予めご了承ください。
※「実験申込」は外来放射線業務従事者登録申請とガラスバッジ等個人線量計の持参に関する案内です。当イベントへの参加はこちらよりお申込みください。
何かご不明点がございましたら、
問合せ先:北大・ANEC事務局
(北海道大学大学院工学研究院・原子力安全先端研究・教育センター内)
メール:anecoffice@eng.hokudai.ac.jp
までお願い致します。