活動実績(2026年度)

 1.日本原燃株式会社・再処理事業所及び濃縮・埋設事業所、電源開発・大間原子力建設所並びに公益財団法人・環境科学技術研究所施設見学会

(青森県六ヶ所村)

日本の核燃料サイクル事業に関する知見を深め、原子力産業の将来について考える機会を設けるため、日本原燃株式会社における再処理工場及び低レベル放射性廃棄物埋設センター・放射性廃棄物処理施設(青森県六ヶ所村)を見学する。同施設の専門家による原子燃料サイクル及びこれら施設についての講義を受講し、意見交換を行う。

原子力発電所の構造に関する知見を深め、その機能を理解するため、建設中の電源開発・大間原子力建設所を見学する。同施設の技術系職員による説明を受け、意見交換を行う。

核融合炉開発に関する知見を深め、その研究・開発の状況を理解するため、QST・六ヶ所研究所の施設・装置を見学する。同施設の研究者・技術者による説明を受け、意見交換を行う。

見学会案内資料
 添付1-1 2026年度JFNL・J-POWER等見学会案内

日時

2026年6月18日(木)~6月19日(金)

開催場所

日本原燃株式会社・再処理事業所及び濃縮埋設事業所
https://www.jnfl.co.jp/ja/

電源開発株式会社・大間原子力建設所
https://www.jpower.co.jp/bs/nuclear/oma/about.html

公益財団法人環境科学技術研究所
https://www.ies.or.jp/

参加者

内容

  • 日本原燃
    • PR館にて、日本原燃会社概要及び核燃サイクル概要説明および見学
    • 燃料濃縮工場の外観を見学
    • 低レベル放射性廃棄物埋設地及び放射性廃棄物中深度処分調査坑を見学
    • ガラス固化技術開発施設、技術開発研究所を見学
    • 再処理安全対策工事現場において、主排気筒 竜巻対策工事、再処理本体用安全冷却設備新設工事及び新緊急時対策所建設現場を見学
    • 高レベル放射性廃棄物管理施設を見学
    • 最後に、日本原燃・社員との懇談
  • 電源開発
    • 大間原子力建設所の概要説明
    • 現場見学(ヤード、運転シミュレーター、原子炉建屋内)
    • 建設所職員との懇談・質疑
  • 公益財団法人環境科学技術研究所
    • 概要説明
    • 低線量生物影響実験施設
    • 生態系実験施設
    • 先端分子生物科学研究センター

事前学習資料

#07「核燃料サイクル工学」

オープンバッジの発行

オープンバッジの発行に際しては、参加者全員に発行する修了証及び本実習にかかる課題において合格した学生に対して発行する合格証を設定した。

アンケート結果

学生の意見の例

  • 原子力・放射線の知識がない人のための事前資料を別途用意すると、他分野の学生をさらに呼び込むことができると思う。
  • お忙しいところとは存じますが、欲を言えば質疑応答の場に、建設・土木専門の方がもう少しいていただけると個人的にさらに活発な議論が行えたと思っております。
  • 今回は見学がメインであったが(時間の都合はあると思うが)、手を動かしたりする実験などもしてみたい。
  • 研修の参加者間の交流を増やす(大間だと厳しいが、やはり同じ宿に全員が泊まると、その人達同士で交流しやすい)
  • 前日の集合時刻のリマインド(1ヶ月前の情報が最新情報か少し不安があった)
  • アドバイスは特にありません。強いて挙げるとすれば、原子力を専門としない自分にとっては、事前課題の内容と見学先での説明を照らし合わせることに精一杯で、踏み込んだ理解にまで結びつけるのは難しく感じました。全体として難易度がやや高いと感じたので、専門外の参加者向けに、事前課題と見学ポイントの対応関係を簡単に示す補足資料があると、当日の理解がより深まると思います。
  • どの見学場所でもとても貴重な経験ができました。原燃再処理技術開発研究所では再処理について実際に目で見て学ぶことができたのは有意義でした。電源開発でも、今後いつ経験できるか分からない、建設中の格納容器に入ることができたのでとても興奮しました。環境研でも実際に住民の人に対する技術面でのアプローチが様々な側面から行われていることを学ぶことができ、2日間を通して、原子力産業全体(核燃料サイクル、プラントライフ、ステークホルダーへのアプローチなど)を俯瞰して学ぶことができました。また、他の参加者との交流も有意義でした。自分とは違うバックグラウンドを持つ参加者の質問は新鮮なもので、また、最終日に原子力について語り合うタイミングがあり、沢山語り合ってたくさんの価値観を知ることができました。今後、原子力関連に関心のある人が集まれるプラットフォームができると嬉しいです。
  • 現場でパネルを見ながら説明してくれていたので、そのパネルの資料が手元にあるとなお良いと感じた。
  • 原子燃料の製造に関して興味を持っているので、日本原燃での再処理のラインの見学がとても興味深く、製造時に処理のことまで考慮しているか等調べてみようと思った。大間の見学は普通は入ることのできない、建設中ならではの場所を見学できて原子炉建屋の構造に興味を持った。 また、多くの他大学の方と交流することができて、大学での研究に対するモチベーションが上がった。今後もこのような見学会の機会があったら積極的に参加したい。

2.日本原子力研究開発機構・幌延深地層研究センター及び北海道科学技術総合振興センター・幌延地圏環境研究所における見学会

(北海道天塩郡幌延町)

地下施設での調査研究の一端に触れることにより、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する研究開発への理解を深めることを目的とする。北海道幌延町にある、日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターにおいては、地下調査坑道などの施設を見学し、同センター職員との意見交換を行う。また、幌延地圏環境研究所においては、同研究所で行われている微生物、地下水、堆積岩など研究の現状について学ぶ。
最後に北海道大学において、本実習にかかる議論を行う。

見学会案内
 添付2-1 JAEA幌延実習案内

日時

2026年9月13日(日)~9月16日(水)

開催場所

参加者

  • 学生13名
  • 詳細
    添付2-2 JAEA幌延実習参加者名簿
  • 引率:日本原子力研究開発機構、北海道科学技術総合振興センター職員多数、国立精華大学教員1名、北海道大学教員3名 

内容

  1. 幌延深地層研究センター
    ・実習・見学
    ・250m坑道見学
    ・ゆめ地創館見学
    ・地層処分実規模試験施設見学
    ・実習:250m坑道地下水水質検査
    ・実習:ボーリングサンプル観察(掘削影響調査)
  2. 幌延地圏環境研究所
    ・講義:幌延地圏環境研究所の研究概要
     講師:北海道科学技術総合振興センター・幌延地圏環境研究所
         地下微生物環境研究グループ 上野晃生
    ・見学
       地下微生物環境研究グループ実験室
       地下水環境研究グループ実験室
       堆積岩特性研究グループ実験室

・詳細は添付2-1を参照。

事前学習資料

・坑道掘削の動画のリンク
幌延深地層研究センター 地下坑道掘削の紹介(2012年12月作成) – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=cS8C_UMaXMY

・原子力人材育成事業(*) #03「放射性廃棄物処分工学」
講義7:深地層研究施設での研究開発
(藤田 朝雄先生・経済産業省 資源エネルギー庁 ※旧所属 日本原子力研究開発機構)
https://ocw.hokudai.ac.jp/lecture/backend-radioactive-waste-disposal-engineering

<その他、参考となる教材>
・原子力人材育成事業(*) #03「放射性廃棄物処分工学」
講義1、2:(大江 俊昭先生 ※旧所属 東海大学工学部原子力工学科)
https://ocw.hokudai.ac.jp/lecture/backend-radioactive-waste-disposal-engineering

・原子力人材育成事業(*) #03「放射性廃棄物処分工学」
講義4:放射性廃棄物処分工学3(鈴木 覚先生・原子力発電環境整備機構)
https://ocw.hokudai.ac.jp/lecture/backend-radioactive-waste-disposal-engineering

・原子力人材育成事業(*) オープン教材の活用による原子力教育の受講機会拡大と質的向上
講義1:高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する科学的特性マップについて
(兵藤 英明先生・原子力発電環境環境整備機構)
https://ocw.hokudai.ac.jp/lecture/nucl-eng-open-ed

グループディスカッション

・北海道大学渡辺先生の指導の下、本実習に係る議論を行った。

 詳細は、議論用資料:添付2-3を参照。 議論における学生作成資料:添付2-4-1, 2-4-2及び2-4-3

オープンバッジの発行

オープンバッジの発行に際しては、参加者全員に発行する修了証及び本実習にかかる課題において合格した学生に対して発行する合格証を設定した。

アンケート結果

  • 学生の意見の例
    • 今回の実習は参加者が全員が全く同じ内容の実習を受けた印象。例えば、夢地層館の見学で自由時間を設ける、実習内容を選択制にするなど参加者が自身興味に沿って実習をカスタムできる余地があるといいのではないか。
    • とてもためになる貴重な経験をさせていただきありがとうございました。今回の実習を通して、特に地層処分についての知識が深まりました。今後もよろしくお願いします。
    • サイト選定の議論がかなり難しかったが、短い時間で精一杯考える訓練になると思ったので次回以降も行うといいと思います。見学や実習で行った場所は興味を引かれた箇所が多く、特に地下に行くことや、副町長様の話は原子力を学ぶものとして非常に為になったので、ぜひ次回も企画するべきだと思います。
    • 副町長様のお話が印象的でした。民意と原子力政策がうまく調和し今の地層研究センターがあるのだということを強く感じました。これからの日本での原子力政策にも幌延町で行ってきたような原子力教育(説明会)等が推進か慎重となるかの要点になると個人的に思いました。最終日の発表の通り、これから必要になってくるのは教育だと思います。ANECのような学生を対象とした事業に加え、小中学生にも気軽に科学や技術を学んで体験できるような事業が増えるといいなと思いました。要望札幌~幌延の移動は航空機(稚内空港等)の方が良いかもしれません(結構バスの移動が堪えました)
    • 研究所で働く人たちの研究内容や仕事の環境などを聞きながら実習することができた点が、現地でしか得られない経験につながって良いと思った。
    • 今実習にて自分の知らない知見や技能を体験する事が出来て、非常に有益になりました。関係者の皆様には深く感謝致します。もう少し詳細な実習内容の事前通知があれば、予習でさらにスムーズな理解に繋がったと思います。
    • 多様な分野の学生が一定数参加するような環境だと刺激になるのではないか。

3.福島第一原子力発電所、廃炉資料館 並びに廃炉環境国際共同センター等施設見学会

(福島県大熊町、双葉町及び楢葉町)

東京電力・福島第一原子力発電所における廃炉作業に関する知見を深め、原子力エネルギー産業の将来について考える機会を設けるため、福島第一原子力発電所、廃炉資料館並びに廃炉環境国際共同センター及び、楢葉遠隔技術開発センター施設(福島県大熊町、富岡町、楢葉町)を見学する。同施設の専門家による廃炉作業及び関連研究開発について、講義を受講し、現場職員などと意見交換を行う。

案内資料については添付3-1 2026年度福島見学会案内を参照。
なお、開催費用については(株)東双みらいテクノロジーによる一部負担。

 

日時

2026年8月24日(月)~8月26日(水)

開催場所

  1. 廃炉資料館
    https://www.tepco.co.jp/fukushima_hq/decommissioning_ac/
  2. 福島第一原子力発電所
    https://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2017/2017-j.html
  3. 廃炉環境国際共同センター(CLADS)
    https://clads.jaea.go.jp/jp/
  4. TPT福島テクニカルセンター
    https://www.tokyo-pt.co.jp/

参加者

学生14名
 添付3-2 2026年福島見学会参加者名簿
指導・引率:東双みらいテクノロジー・日本原子力研究開発機構職員他多数、福島県立医科大教員1名、北大教員2名

内容

  • 日程詳細は添付3-1を参照。

事前学習資料

1) 「福島第一廃炉の現状」(東京電力HP)

2)#02「廃炉工学」

 ▶︎ 講義 1:廃炉工学概論Ⅰ -廃止措置とは-(柳原敏)

 ▶︎ 講義 2:廃炉工学概論Ⅱ(小崎完)

 ▶︎ 講義 3:廃炉工学Ⅰ -廃止措置の概念と課題-(柳原敏)

 ▶︎ 講義 5:廃炉工学 廃止措置のプロジェクト管理(柳原敏)

 ▶︎ 講義 6:廃炉工学 安全規制の解除(柳原敏)

 ▶︎ 講義 7:廃炉工学 放射性廃棄物の処理処分(柳原敏)

 ▶︎ 講義 9:廃炉工学概論III -「ふげん」の廃止措置の事例-(井口幸弘)

 ▶︎ 講義 10:東海発電所の廃止措置について(苅込敏)

 ▶︎ 講義 11:廃炉工学Ⅱ 廃止措置における知識マネジメント(井口幸弘)

質疑

オープンバッジの発行

オープンバッジの発行に際しては、参加者全員に発行する修了証及び本実習にかかる課題において合格した学生に対して発行する合格証を設定した。

アンケート結果

学生の意見の例

  • 説明の際に聞き慣れない専門用語が多く、内容の全体像を把握しづらい場面があった。そのため、頻出する専門用語を簡単にまとめた資料があると、より理解しやすいと感じた。
  • 5号機の使用済燃料プールの見学と格納容器内の見学の順序を逆にしていただけたらありがたかったと感じています。使用済燃料プールの見学時に安全メガネが呼気による曇りと汗の水滴で、視界がかなり悪かったです。
  • 3年前に福島を訪れたが、1Fや荒廃した町を見学して驚きと絶望感に満ちたのは、今でも強烈な記憶として残っている。これを機に原子力に対して真摯に勉強するきっかけにもなった。 そこから3年が経過し、本実習の見学を通して復興が着実に進んでいると認識できた。 今回の見学会を通して、廃炉の課題や復興の軌跡を確認できたものは有意義であったし、自らも原子力に対して真摯に向き合うモチベーションの増加にも繋がった。
  • 専攻が原子炉ど真ん中の人が興味を持ってこの見学会に行くのは、もちろんいい事だとは思うのですが、専攻から少し離れている廃炉に携われる人(工学、ロボティクス、情報系)の人達がもう少し多くて良いのかなと思いました。
  • IHI横浜事業所では、福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取り組みについて学んだ。遠隔アクセス装置(圧力容器内部調査技術)を実際に動かしていただき、どのように原子炉内部へ装置を入れ、燃料デブリの取り出しにつなげようとしているのかを見学した。小さな穴から装置を挿入し、遠隔操作によって内部の調査を行うため、装置はかなり長い形状をしていた。自重による歪みやブレが生じてもおかしくない長さであるにもかかわらず、実際にはほとんどブレのない、非常に正確な動きをしており、燃料デブリの取り出しという難しい作業のために、高度な技術が集約されていることを実感した。 また、燃料デブリを安全に取り出すため、原子炉建屋内の障害物を撤去する遠隔装置についても、実際の操縦の様子を見学した。コントローラーを用いて、高線量環境下でも人が直接立ち入ることなく、より正確かつ安全に配管の隔離・撤去を行うための技術であり、普段の生活では目にすることのない「人が入れない場所で、人に代わって作業する技術」の重要性を感じた。 これまで廃炉資料館などで写真や資料を見る機会はあったが、実際に福島第一原子力発電所を訪れ、自分の目で見ることで、写真や資料だけでは得られない多くの気づきや学びがあった。実際に現地を見ることで、施設がどれほどの大きさなのか、どのような構造になっているのか、タンクがどれほど設置されているのか、津波がどこまで到達したのかなど、これまでニュースなどから得ていた知識やイメージが、より鮮明で具体的なものになった。 また、今回の視察や他大学の方々との交流を通して、廃炉は一つの分野だけで成り立っているものではなく、さまざまな環境や境遇、想い、考え、背景、経験を持つ人々が関わりながら進められていることを実感した。さまざまな分野の知識や技術、それぞれの立場や経験が関わり合い、一人ひとりの力が集約されることで、廃炉が進められているのだと感じた。実際に現場を見たことで、廃炉という言葉の中に、技術だけではなく、多くの人の知識や経験、想いが込められていることに気づくことができた。 そして、自分自身が学ぶだけでなく、廃炉について知り、考える人を増やしていくことも、復興に関わる活動の一つなのではないかと感じた。今回の経験を生かし、さまざまな分野の視点を取り入れながら学び続けるとともに、浜通りの「今」を自分の目で見て、知り、考える人を一人でも増やせるような活動につなげていきたい。
  • まずは、大学・大学院で原子力工学について学び将来原子力発電関係のメーカーでエンジニアになることを志している身として、福島第一原発を実際に見学し、事故から廃炉までを網羅的に学ぶことができたのは貴重な経験であった。炉ごとに別々の廃炉計画がある事故廃炉は、今まで見てきた他の廃炉とは全く異なり、東電だけではなくさまざまな企業・団体がそれぞれの役割を担い、このチャレンジングな廃炉に取り組んでいることを理解した。また震災当時事故対応を経験した社員の話は初めて知ったことが多く、教科書化されていない生の声を聞くことができたのはこれ以上ない貴重な経験であったと実感している。また今回の見学会を通して、これをアドバイスというのかはわからないが、東電はもっと廃炉活動をアピールした方がいいと感じた。地下水対策や燃料取出し、その他敷地の整備など、同じ東北にいて原子力を学んでいる私でも知らないことが多く、あまりメディアも取り扱っていない印象を受ける。(比較的メディアは、何年続くのか、現場ではなく東電の体質、避難した住民の方などを取り上げ1Fを批判して、廃炉技術にはほとんど触れない印象がある)。広報活動はされていると思うのだが、それをもっと身近に見れるようになると良いと思った。私自身は来年から原子力の仕事といえど、直接的に1F廃炉へ携わるわけではないが、何年後に1Fの映像を見た時に、昔見学した時よりあれか進んだこれがわかったという未来が訪れることを楽しみにしている。
  • 今回の見学は、福島第一原発の現状や周辺地域の復興状況に加え、関連する工場や施設も実際に見学することができ、大変有意義でした。現地だけでなく、廃炉を支えるさまざまな施設を直接見ることで、より幅広く理解を深めることができました。 一方、品川―富岡間の移動については、旅行会社等で一括して手配いただけると、参加者にとってより分かりやすく、スムーズではないかと思います。
  • 原子力が専門ではなかったが、3日間の見学で福島第一原発事故の概要と現状、課題や研究開発状況を理解することができた。特に5号機内部の見学では、実際に目で見ることでスケール感や構造などを体感し理解を深めることができた。また、私の専門分野は土木であるが、原子力発電所や廃炉において、防波堤や凍土壁など土木が果たしている役目について知ることができ、今まであまり関係ないと考えていた原子力分野を身近に感じることができた。また、全国から集まった様々な分野の学生や教員の方と交流することができ、特に普段関わる機会のない原子力関係の学科の方や福島の復興に関する活動をされている方と話すことができたのは、非常に有意義な経験だった。
  • 今回この見学会に参加してみて、今まで廃炉についてほとんど知識もありませんでしたが、様々な施設を実際に自分の目で見て見学し、たくさんの貴重な体験をすることができたので、とても良い経験になりました。震災についても改めて学び、今の原発な地域の現状、問題を再確認しました。また、福島原発の見学会や懇親会では現場で働く職員の方々と交流し、仕事内容など様々なお話を聞くことができたので、廃炉作業に関わる仕事にも興味をもちました。今後も自身で廃炉作業の情報を追って学びを深めていきたいと思います。

4.静岡大学及び中部電力(株)浜岡原子力発電所における放射化学実験実習

(静岡県静岡市及び御前崎市)

本実習では、放射能・放射線の基礎的知識を、実習を通じて習得する。密封RIの実習では、放射線の種類・エネルギー等の違いによって、検出器の種類が異なること、被ばく線量は線源からの距離に反比例すること、放射線測定器の原理を知るとともにエネルギースペクトルを測定し、核種を解読するとともに、放射能量を測定する。非密封RIの実習では、被ばく、汚染、廃棄、保管方法などの安全な取り扱い方及び管理方法を習得する。特に、大線量照射装置を用いた線量評価手法である化学線量計の測定手法について習得する。密封RIの実習では、放射線の種類・エネルギー等の違いによって、検出器の種類が異なること、被ばく線量は線源からの距離に反比例すること、放射線測定器の原理を知るとともにエネルギースペクトルを測定し、核種を解読するとともに、放射能量を測定する。非密封RIの実習では、同位体希釈分析法による分析・評価手法について習得するとともに、低エネルギーβ線を放出するトリチウムの取扱方法および測定手法を被ばく、汚染、廃棄、保管方法などの安全な取り扱い方及び管理方法を習得する。

実験実習案内については添付4-1-1 2026年度前期静大及び浜岡原発実習案内及び4-1-2 2026年度後期静大及び浜岡原発実習案内を参照。

日時

第1回 2026年9月3日(木)~9月6日(日)
第2回 2026年12月23日(水)~12月26日(土)開催予定

開催場所

静岡大学
https://www.shizuoka.ac.jp/

中部電力浜岡原子力発電所
https://www.chuden.co.jp/energy/nuclear/hamaoka/

参加者

  • 前期23名、後期名
  • 詳細
    添付4-2-1 2026年度前期静大及び浜岡原発実習参加者名簿
    添付4-2-2 2026年度後期静大及び浜岡原発実習参加者名簿
  • 指導・引率:静岡大学教員6名、中部電力(株)浜岡原子力発電所多数、北海道大学教員1名

内容

1) 静岡大学における実習

・サーベイメータの使い方
・DNAの32Pラベル化
・比例計数管を用いたトリチウム測定
・フリッケ鉄線量計による測定
・Ge半導体検出器の取扱
・GM計数装置の取扱と放射線計測
・同位体希釈分析によるCaの定量

2) 浜岡原子力発電所における実習

・放出放射能管理実習
 気体廃棄物処理設備性能管理・気体廃棄物処理設備見学
・放射線管理測定実習
 管理区域内表面汚染密度測定評価・管理区域内空気中汚染物質濃度測定評価
・運転訓練シミュレータを用いた原子炉の運転
 原子炉臨界の実習・原子炉の安全性の確認
・環境放射能測定実習
 波高分析装置をつかった放射能分析実習・モニタリングカーを用いた環境放射能測定実習

  • 詳細日程については添付4-1-1及び4-1-2を参照。

事前学習資料

テキスト「第2版 放射線計測と安全取扱」

オンライン資料
放射化学概論

オープンバッジの発行

オープンバッジ(合格証)については、レポートを提出し、単位を取得したもの全員について、発行した。

アンケート結果

学生の意見の例

  • とても楽しかったです。
  • 今まで放射線に関する大学の授業などをとってきていないためか、少し難しいと感じることがありました。
  • 一日目の見学の時間も実習にしてほしいです。見学プラス実技みたいな感じで。本当に楽しかったです。
  • なかなか経験することができない実習をさせていただいてとても有意義だった。浜岡原発の管理区域に入れて非常に興奮した。

5.日本原子力研究開発機構原子力科学研究所 NSRRにおける研究炉炉物理実験

2026年11月24日~11月25日開催予定

6.(株)北海道電力・泊原子力発電所における実習

北海道電力(株)・泊原子力発電所を見学し、原子力発電所の構造、機能について学ぶ。
見学会案内資料については添付6-1 2026年度北電・泊原子力発電所見学会案内を参照。

なお、開催費用はすべて(株)北海道電力・会社負担。

日時

2026年7月4日(土)

開催場所

(株)北海道電力 泊原子力発電所
https://www.hepco.co.jp/energy/atomic/atomic.html

参加者

学生36名
 添付6-2 2026年度北電・泊原子力発電所見学会参加者名簿
引率:北大教員2名

内容

  • とまりん館にて、原子力発電所の概要について、概念的に学ぶ。
  • 屋外において、自然災害などに対する防災体制に係る防潮堤等を見学する。
  • 屋内設備においては、制御設備、発電設備、更に原子炉設備、燃料取扱い設備がある管理区域に入るとともに、原子炉格納容器内に入域する。
  • シミュレータ設備に実際に触れ、原子炉の運転を模擬体験する。
  • 日程詳細は添付6-1を参照。

事前学習資料

 学生は、事前に下記オンライン学習資料を視聴した。

オンライン資料 #01「原子炉工学」

オープンバッジの発行

オープンバッジの発行に際しては、参加者全員に修了証を発行した。

アンケート結果

学生の意見の例

  • 個人的なお願いなのですが、他学部他学科も見学できれば幸いです。
  • 今後、次のような機会があれば参加してみたいものを選んでください。の問が複数選択できませんが、全て興味ありです。
  • てっきり施設内まで入れると勘違いしていたので少し残念だった。勘違いさせないように気をつけてほしい。ただ、実際に働いている方の説明や質疑応答がとても有意義で見学に参加して良かったと思っています。
  • いつか原子炉の中にも入りたいと思った• 原発の再稼働のための新基準の厳しさと対応かよく分かってよかった。泊発電所全体が工事現場となっていて壮観だった。やっぱり入れるなら、防護服を着て格納庫の中等も見学できたらいいと思った。
  • もう少しだけ長くとまりん館を見学したかったです。このような見学を企画して下さりありがとうございました。
  • 人数の関係でできなかったという実際に中に入って行う見学などを実現できたらより興味深い• 実際に触ったり体験して学ぶようなものがあればもっといいのかなと思った。
  • 発電所内部を実際に見たいと思った。また福島第一原発の事故からどのように原子力発電所が安全対策を行っているのかをより具体的に知りたくなった。
  • 展望台で説明を受けていたとき、言われた場所がどこなのかわからないときがあったので、手元に図があるとわかりやすいと思った。
  • 北海道電力さんが原子力発電所の安全な運営のために莫大な費用を投じているんだなと驚かされました。札幌から出る貴重な機会となってとても楽しかったです。 実際に施設内に入るコースもあると仰っていたと思うのですが、そちらの方の見学会も計画していただけるととても嬉しいです。 貴重な見学会を開催していただき本当にありがとうございました。
  • 作品ごとのゴジラがどう違うのかも知りたいです• 発電所内を歩いてみたかった。具体的には、展望台より上の道やオペレーションの関連施設を歩いてみたかった。バスで通った道を歩きながら解説を聞くことも、施設を間近に見れると言う意味で良いことだと思う。また、難しいとは思うが、展望台からの美しい景色を写真に撮れると良いと感じた。

ANECによるアンケート結果
 添付6-3 2026年度北電・泊原子力発電所見学会アンケート結果

7.JAEA・タンデム加速器を利用した重イオン核融合反応実験

2027年2月15日~2月19日開催予定

8.「未来の技術者必修! 生成AI活用とプログラム開発の基礎を1.5日で完全習得」ワークショップ

(愛知県名古屋市)

多くの分野、特に原子力分野でのデジタルトランスフォーメーション(DX)が停滞しているのには、さまざまな理由があります。その中でも、デジタル技術に精通した人材の不足は、早急に解決が求められる課題です。特に、大学や大学院といった高等教育機関におけるデジタルリテラシーやデジタルスキルの教育の不足は、深刻な問題といえるでしょう。

 教育・研究分野においても、デジタル技術の重要性は高まっていますが、AIなどの最新技術に関する指導体制にはまだ課題が残っています。このため、伝統的なカリキュラムが依然として主流となり、学生が最先端の技術に触れる機会が限られているのが現状です。学生が多様な知識を身につけるためには、デジタル技術の導入をさらに推進することが今後の教育において重要な課題です。

大学や大学院での学びを通じて、デジタル技術への関心を高め、実践的なスキルを養う機会が増えることで、学生の潜在力を引き出せるでしょう。また、社会に出た後もデジタル技術を活用して効率的に成果を上げる力が求められるため、こうした基礎スキルをしっかりと習得することが若い世代にとってますます重要になっています。単にリテラシーを高めるだけでなく、アイデアを形にする「実装力」を育むことも欠かせません。

講師は生成AIの可能性と応用に関して取り組んできました。特にChatGPTの発表後、その動向には特に注目しています。また、講師が所属する企業では、毎年4~7月に新入社員向けに「デジタル技術実習」を実施していますが、2023年度より従来のPythonプログラミングからプロンプトエンジニアリングによる生成AI活用に内容をシフトしました。その結果、学習スピードとスキル向上度合が向上し、未経験者でも短期間に実用的なアプリ開発ができるようになりました。

今回のワークショップでは、講師がこれまでに蓄積したノウハウを1.5日のカリキュラムに圧縮し、そのエッセンスを伝えます。なぜ生成AIが「ゲームチェンジャー」となりえるのか、技術の変遷といった歴史的な背景と今後の技術発展に関する予測について解説し、その中でどのように自らのスキルセットとマインドセットを高めていくべきかについて、講義とハンズオンを通じて学べる内容としています。

実習案内資料については添付8-1 「未来の技術者必修! 生成AI活用とプログラム開発の基礎を1.5日で完全習得」ワークショップ案内を参照。

日時

2026年8月6日(木)~8月7日(金)

開催場所

お茶の水大学・国際交流留学生プラザ

〒112-8610 東京都文京区大塚 2丁目1番1号

https://www.ocha.ac.jp/index.html

講師

株式会社原子力エンジニアリング
解析サービス本部解析技術グループ 
主幹技師長, 博士(工学)
巽 雅洋氏

参加者

内容

  • 実施内容
    • イントロダクション
    • 生成AIの衝撃 (2025年版)
    • プロンプトエンジニアリング(2025年版)
    • 機械学習イントロ&環境構築 (2025年版)
    • 生成AIと実践するアプリ開発 (実装編)
    • 生成AIと実践するアプリ開発 (デバッグ編)
    • まとめ・ふりかえり
  • 詳細日程については添付8-1を参照。

 

事前学習資料

オープンバッジの発行

オープンバッジの発行に際しては、参加者全員に修了証を発行した。

アンケート結果

学生の意見・感想の例

  • ありがとうございました。
  • 聞くだけではなく、実際に手を動かすことができ、身をもって講義の内容を体感することができました。
  • ワークショップは勉強しながら実践するため、理解度が高まります。特に、生成AIの効率利用について手を動かして処理した結果が異なるため、非常に勉強になりました。今後、研究室の後輩にも推奨しようと思います。
  • とても有意義で、今後にも活かせる内容のワークショップでした。とても良い内容だっただけに、参加可能人数が限られていたのが少しもったいなく感じました。より多くの方が参加できる機会があると良いなと思います。
  • この1.5日間で自分の能力が大きく拡張されたように思います。丁寧に教えてくださりとても助かりました。
  • 今回はアプリ開発をメインに行いましたが、普段の研究活動に生かせるような効果的なプロンプトの作成などもより学びたいと感じました。 授業については、copilotの性能が最近制限されていることから、Google AI Studioの方が有用だと感じました。
  • 講義と実践がセットになっていたことで、学習して終わりではなく、自分の力として身についた実感がありました。1.5日という短い時間ではありましたが、とても充実感のあるワークショップを受けることができて感謝しています。ありがとうございました。
  • 短い時間で学びがあるワークショップでした。ありがとうございました。

アンケート結果
 添付8-3 「未来の技術者必修! 生成AI活用とプログラム開発の基礎を1.5日で完全習得」ワークショップアンケート結果

9.北海道大学 電子加速器駆動中性子源を利用した 中性子放射化実験・ガンマ線スペクトロメトリーによる元素分析実験

(北海道札幌市)

中性子ビームなどの量子ビームを利用した物質科学・材料科学・生命科学・原子核物理学・素粒子物理学・産業利用・がん治療・薬学利用などが行われている。この中で、中性子放射化・ガンマ線スペクトロメトリーによる元素分析実験は、宇宙探査機が小惑星から持ち帰った砂岩や、古文化財といった、貴重なサンプルの非破壊元素分析に用いられる。

本実習では、中性子ビームを利用した材料研究・食品研究・文化財研究・耐宇宙線半導体研究など幅広い学術研究・産学連携研究・国際共同研究をオンデマンドに実施している、北海道大学大学院工学研究院の電子線形加速器駆動パルス中性子実験施設「HUNS」を利用して、中性子放射化・ガンマ線スペクトロメトリーによる元素分析実験を経験してもらう。ごく基本的な内容であり、初学者も安心して受講可能なプログラムを組んでいる。一方、初学者以外にも貴重な経験ができるよう、普段と異なる環境と人に囲まれて、放射線実習はもちろん、スペクトル解析、受講生の自由な発想に基づいたディスカッション等が経験できるようなプログラムとしている。

実習案内資料については添付9-1 「北海道大学 電子加速器駆動中性子源を利用した中性子放射化実験・ガンマ線スペクトロメトリーによる元素分析実験」案内を参照。

日時

2026年8月31日(月)~9月4日(金)

開催場所

北海道大学 大学院工学研究院 瞬間強力パルス状放射線発生装置研究室(北大LINAC)

〒060-8628 北海道札幌市北区北13条西8丁目

https://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/hulinac/LINAC/toppupeji.html

参加者

  • 引率:北海道大学教員4名

内容

  • 実施内容
    • 放射線施設の教育訓練
    • 北海道大学電子線形加速器・中性子実験施設の紹介と見学
    • 量子ビーム/中性子科学概論
    • 加速器・中性子ビーム源・中性子ビーム工学概論
    • 中性子放射化分析概論
    • 北大電子線形加速器駆動中性子源「HUNS」を利用した中性子放射化実験
    • NaIシンチレーター式ガンマ線スペクトロメーターによるガンマ線エネルギースペクトル測定
    • スペクトロメーターのエネルギー校正実験
    • スペクトロメーターのエネルギー分解能評価実験
    • ガンマ線バックグラウンド
    • 中性子放射化試料からのガンマ線のスペクトル測定
    • 元素・核種の同定・定量
    • 試料照射位置における中性子束の推定
    • 受講生の自由な発想に基づいた実験の提案と実施
    • 小グループでのプレゼンテーション(テーマ設定、追加実験、調査、発表準備、講師・TAによる議論を含む)
  • 詳細日程については添付9-1を参照。

オープンバッジの発行

オープンバッジの発行に際しては、参加者全員に発行する修了証及び本実習にかかる課題(講義中のプレゼンテーションや課題)において合格した学生に対して発行する合格証を設定した。

アンケート結果

学生の意見・感想の例

  • 大変有意義な実習でした。ありがとうございました。
  • 放射線の知識がほとんどありませんでしたが、基礎から教えていただき、この度の実習を様々な知識を身につけることができ、より良いものとすることができました。 将来研究者を目指す私にとっては、先生からのアドバイスは非常にありがたかったです。ありがとうございました。
  • 加速器を動かすことは出来なかったが、施設見学や実験を通して今まで知識だったものが経験になり、とても良い体験ができた。
  • 講義だけでなく、各チームごとに独自に計測やプレゼンテーションを行うなかで、より良い刺激を得ることができ、楽しく5日間を過ごすことができました。

アンケート結果
 添付9-3 「北海道大学 電子加速器駆動中性子源を利用した 中性子放射化実験・ガンマ線スペクトロメトリーによる元素分析実験」アンケート結果

10.集中講義「Radioactive Waste Management」

北海道大学サマーインスティチュートと連携し、集中講義「Radioactive Waste Management」を開催した。

添付10-1 集中講義「Radioactive Waste Management」資料

日時

2026年9月16日(水)~9月18日(金)

参加者